日本における公的扶助の沿革
(1)明治7年の恤救規則は、人民相互の情誼により、隣保相扶を旨としており、対象を
限定せず生活困窮者には援助を行った。
(2)生活保護法は、旧法、新法を問わず、昭和21年の占領軍(GHQ)の発した『社会
救済』(SCAPIN775)に示された原則の影響が大きい。
(3)旧生活保護法(昭和21年)において、我が国の公的扶助の歴史上、初めて保護
請求権が認められた。
(4)新しい救済制度である救護法が制定され、それまでの恤救規則がその長い歴史の
幕を閉じた。
(5)占領軍は、失業者や生活困窮者救済のための包括的な計画案を求めた覚書
「救済並びに福祉計画に関する件」(SCAPIN 404)を発し、それを受けて旧生活保護法
の7種類の扶助が制度化された。
(6)占領軍は、国家責任による生活保障や無差別平等などの原則を示した覚書
「社会救済」(SCAPIN 775)を発し、これに基づいて現行生活保護法が立案された。
問い
1.恤救規則とは誰を対象とした、どのような規則なのか?WHO1, WHAT1
2.救護法とは誰を対象とした法律なのか?WHO2
3.旧生活保護法はどのような内容であったのか?WHAT2
4.「救済並びに福祉計画に関する件」(SCAPIN404)とは何か?WHAT3
5.「社会救済」(SCAPIN775)とは何か?WHAT4
答え
1.恤救規則とは誰を対象とした、どのような規則なのか?WHO1, WHAT1
WHO1: 親族扶養や隣保的救済が不可能な「無告の窮民」を救済対象とした。
WHAT1:「人民相互ノ情誼ニ因テ其方法ヲ設クヘキ筈」を目的とする。
2.救護法とは誰を対象とした法律なのか?WHO2
□65歳以上の老衰者、13歳以下の幼年、妊産婦、障害を対象とし、労働能力のある
貧困者は基本的に除外された。
3.旧生活保護法はどのような内容であったのか?WHAT2
□無差別平等の保護を定め、国家責任による保護を明文化し、最低生活保障を原則
とした。
□旧生活保護法には、生活扶助、医療扶助、助産扶助、生業扶助、葬祭扶助の5つ
の扶助がある。
4.「救済並びに福祉計画に関する件」(SCAPIN404)とは何か?WHAT3
□1945(昭和20)年にGHQにより出された。
□最低生活維持と優遇差別禁止を命ず内容である。
5.「社会救済」(SCAPIN775)とは何か?WHAT4
□「救済並びに福祉計画に関する件」(SCAPIN404)」が出された後に出された。
□以下のような原則が出され、それらを守れるなら、政府の配給計画を承認するという
指令を発した。
①国家責任の原則
②無差別平等の原則
③最低生活保障の原則
□旧生活保護法に影響を与えた。