少年非行
(1) 18歳末満の少年犯罪については,刑事処分は行われない。
(2) 児童自立支援施設は,入所児童の特性に鑑み児童が20歳に達するまで入所の延長を行うことができる。
(3) 非行のある少年のうち,いわゆる触法少年については,児童福祉行政の一環として,児童福祉法上の対応が図られている。
(4) 平成9年度中に,全国の児童相談所で処理した非行関係の総数は,約2万件であり,そのうち,家庭裁判所に送致する件数が全体の半数を超えている。
(5) 平成9年の児童福祉法改正により、多様化している非行問題への対応策として、児童自立支援施設に保護者の下から通わせて必要な指導を行う通所機能を新たに付設した。
問い
1.児童自立支援施設とは何か?WHAT1
2.家庭相談所が行う処分には何があるか?WHAT2
答え
1.児童自立支援施設とは何か?WHAT1
□不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援することを目的とする施設。
□入所児童の特性に鑑み、児童が20歳に達するまで入所の延長を行うことができる。
2.家庭相談所が行う処分には何があるか?WHAT2
□家庭裁判所は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行う。(少年法に規定されている)
□対象は非行のある少年(審判に付すべき少年)。
①犯罪少年:罪を犯した少年。
②触法少年:14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年。児童相談所から送致される。
③虞犯少年:性格又は環境に照らして将来罪を犯し又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年。
□検察官への送致:調査の結果、その罪質に照らして刑事処分が相当と認める時は、検察官に事件を送致する。2000(平成12)年の少年法改正により、対象年齢が16歳以上から14歳以上と改正された。
□保護処分:審判の結果、処分が必要と認められる時は保護処分を行う。
①保護観察所の保護施設に付する。
②児童自立支援施設又は児童養護施設に送致する。
③少年院に送致する。
□不処分:審判の結果、保護処分に付する必要がないと認める時は、不処分の決定をする。